================================================================= 交通事故に遭うとどうなるか 第42回 検察の再審査、警察担当者 ================================================================= 　15年程度、無事故無違反。それが、たったの1ヶ月で2件。1件目の事故 が落ち着いた2週間後、今度は煽ってきていた車に追突されました。 　加害者の事件を扱う検察官が研修で1ヶ月間不在だそうなので丁度1ヵ 月後に連絡してみました。私の知りたいのは、不起訴の理由、どの程度 の資料を作れば再考慮に値するかです。 　電話して、あらかじめ被害者ホットラインで調べてもらっていた検事 さんにつないでもらいます。日付と検番を言って問い合わせると、「見 ていないから知らない、自分が担当と言うことになっているが担当者で はない、名前を貸しているだけだ、内容は見てない、加害者が反省した かどうかは知らない、怪我の程度が軽いので自動的に不起訴になる」 とそういうことでした。 　あとでネットで調べてみると、どうやら、副検事と言う方に何人か部 下がいて、その人たちに仕事を振り分けるようです。いうなれば副検事 は係長か課長に該当するのでしょうか。それならわざわざ被害者ホット ラインで担当検事を調べる必要が無い気がしますけど。交通事故ならこ の人って決まっているわけで。(決まっていないから担当者を調べるわ けでしょ） 　私から見ると、どうも仕事熱心ではない担当者で、というか、仕事を サボっている担当者で、とにかく対応したくない、やりたくない、そう いう雰囲気を感じます。被害者ホットラインが非常に親切であるのと対 照的です。 　この検事さんにお聞きしたところによると、はがきでも手紙でも、内 容が数行でも良いので不起訴を見直して欲しい理由を書いて検察に出せ ばよいのだそうです。それが届いて担当者を決めて、後日検察に呼び出 して、そこで書類なりで詳細な内容が分かれば良いということでした。 　被害者ホットラインに電話して、「担当の検事と話したが、今まで聞 いていた話と違う」と言う内容を話すと、「えー、○○検事がそんなこ と言ったの？そんなこと言ったのか。」と、どうやら私の担当者は、か なり変な対応をしたようで被害者ホットラインでも驚いていたようでし た。相談した結果、「送ればやると言っているのだから、診断書を送っ たら」と言うことでした。それで、私が行動したかと言うと、色々と動 けない理由があって中断しています。 ---- 　前回号で次のように書いてありますが、3ヶ月では無くて3週間の間違 いです。 「はじめに警察に提出した診断書で3ヶ月程度の見込みであれば中身を 全く見ることなく不起訴になるらしいです。」 「病院もめったのことでは3ヶ月を超える診断書は書かないという図式 になっているようです。」 　原因は、交通事故の寛刑化と言うのがありまして、「国民の大多数が 刑事罰の対象となるような事態は刑罰の在り方として適当でない」と言 うことです。誰でも運転しているので誰でも犯罪者になる可能性がある。 国民全て犯罪者にしてしまうのは好ましくない、とういうことです。検 察が不起訴にするというのは無罪放免と言うことで、警察が調べても全 くの無駄になると言うことです。なので、無駄と分かっている警察官に はまともには調べてもらえないのかもしれません。無駄な仕事なら私も やりたくないし。交通犯罪での有罪に占める実刑の割合は、1994年には 約20％になっているそうです。 　そうは言っても、わざわざ作り出したような事故であっても無罪と言 うのも納得いきません。「誰も見ていないところで、誰かに追突して、 急ブレーキを主張すると無罪になる」と言うことで、こういう傷害事件 や殺人未遂ならば、相手が軽症ならば全く問題がないと言うことのよう です。平穏なようで、たまたま今までが運が良かっただけで、意外と怖 い世の中のようです。 ---- 　さて、事故後何度か警察に電話しています。加害者が「自分は悪くな い」と、そういう態度ですので保険会社も動きません。加害者の嘘に加 担しておけば払わないで済むので黙認状態みたいです。 　こちらとしては、こんな無茶苦茶を許すはずも無く、検察へ働きかけ ると同時に警察にも相談します。警察の現場検証のときの担当者に連絡 して聞くと、「どちらが正しいとかどうとか言えません。」と一定のこ とも言われます。確かに警察だって、どっちが良い悪いの争いには入り たくないですし、入れない立場です。 　「ただ、経験上、どちらが正しいことを言っているかどうかは分かり ます。どっちがもっともらしいか、どっちがもっともらしくないかは分 かります。これはあなたと相手のことを言っているわけではないですよ。 一般的にと言うことです。」と、解決にはならないですが、一定の理解 をしてくれます。 　今のところ警察の見解は、「あれはただの追突事故です。急ブレーキ の事実はありません。ブレーキ痕もありません。」と言うものです。こ れで、相手の保険会社が適切に対応しないので、車検証不携帯と自賠責 証不携帯、診断書の写しの窃盗罪などでなぜ処罰しないのか、見逃すの か、と言う話もしています。煽り立てていた件は、証人が出れば捜査す るのだそうです。証人がいないと、やっても不起訴処分になるのでやら ないということのようです。 　「テレビであんなに保険料が安くなります、○○ーとやっておきなが らそんな悪い会社なんですか。私は○○(会社の名前）は嫌いになりま した。」とも言っておりました。あのーー。警官が保険会社を嫌いにな ってくれるだけじゃ私は困るんですけど。。。 　「そんなに悪いのなら、説明しますので(保険会社に警察へ）電話を かけさせてください。」とも言ってくれました。後日保険会社に聞くと、 警察が問い合わせをして良いといってくれる自体で非常に珍しく、そん な話は聞いたことが無いそうです。 　警察のほうからも保険会社が適切に支払いを行うように説明をしてく れると言うことになったので、早速相手の保険会社に連絡しました。で すが、相手の保険会社はそれでも調べることはありませんでした。「問 い合わせはしません。する必要もありません。」だそうです。 　加害者と同様に成熟していない会社のように思われます。ただ駄々を こねているだけのように感じます。それでいて、裁判を起こすしかない わけですが、裁判を起こすとこちらが費用倒れになるので、絶対やらな いだろうと言う見込みのうえ示談交渉に応じないのです。大きい会社が 個人を相手に弱みに付け込むようなことをやるとはあまり考えにくいで すが、これが現実です。 　ちなみに自賠責法によると、被害者には相手側の保険会社（自賠責と 任意保険どちらに対しても）直接請求権と言うものがあって、加害者の 同意無しで支払いが可能らしいです。ですが、保険会社は一般的にはこ れを知らないか、隠していていつまでも解決を遅らせるという手法を用 いるようです。 　感想、要望、不明点などありましたら、下の登録解除のURLから匿名で できます。 ----------------------------------------------------------------- 発行人：しばのぶ sibanobu@nifty.com 登録解除：http://homepage2.nifty.com/siba-nobu/tr_acc/ 感想は、上のURLから匿名でできます。 このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』 を利用 して発行しています。http://www.mag2.com/ (マガジンID: 0000115004) -----------------------------------------------------------------